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蛍光X線分析の基礎と最も重要な装置の特性

過去において、蛍光X線分析 (XRF) は地質学の分野で主に用いられていました。今日では、蛍光X線分析は産業および研究分野におけるキーテクノロジーとして確立されています。この分析法は非常に用途が広く、元素周期律表のナトリウム (11) からウラン (92) までの元素を検出することが可能です。

 

XRFは、材料分析、例えば宝飾品の貴金属含有率測定や、RoHS指令下の規制対象元素のスクリーニング分析などに用いられています。また、XRFは測定時間がかからず非破壊の膜厚測定が可能です。

測定の仕組み

X線装置が測定をスタートした時、X線管球は高エネルギー放射線、いわゆる一次X線を放射します。X線がサンプル中の元素に当たった時、元素は励起され、イオン化として知られる原子の電子放出が発生します。この状態は不安定で高エネルギー帯からの電子が遷移し、蛍光を放出します。

 

二次放射のエネルギーは各元素固有のものとなります。検出器は蛍光エネルギーを検出し、デジタル化します。装置は検出したものをスペクトル化し、縦軸に検出量、横軸に元素エネルギーを取ります。サンプル中の元素は横軸で帰属され、元素濃度量は縦軸で帰属されます。

最高の測定結果を導く最も重要な装置特性

多くの装置の要素が異なる元素を識別できるかに作用します。装置構成パーツの中で、例えばX線管球、光学系、フィルターと検出器が主要な要素です。

X線管球

X線管球のターゲット材は、各元素分析線を効率的に励起させる一次X線発生源として重要な役割を果たします。タングステンは分析対象の元素を万篇なく励起させることが可能なターゲット材として広く用いられており、多様な測定アプリケーションに対応可能です。また、例えば半導体やプリント回路基板産業向けの軽元素を測定する特殊アプリケーションについては、モリブデン、クロム、ロジウム管球を搭載することも可能です。

 

フィルター

ターゲット材からの一次X線はフィルターを透過してからサンプルに照射されます。フィッシャーでは、フィルター材としてアルミニウムやニッケルなどの金属箔を採用しています。これらのフィルターはX線スペクトラム特性を変動させ、バックグラウンド由来のノイズを減少させます。つまり、弱いシグナルに対して十分に高感度なピークを励起させます。例えば、アルミニウムフィルターは非常に低い量のPbを検出させることが可能となります。

 

コリメーターとX線光学系

コリメーターはX線管球とサンプル間に配置され、一次X線のサイズを制御してサンプルの指定面積内に励起します。

 

測定スポットが必然的に小さいとき、サンプルに達する放射線も減少します。そして、結果として生じる蛍光X線の信号はそれに応じて弱くなります。この場合、信頼できる測定結果を得るには、測定時間を長く設定する必要があります。

ポリキャピラリーレンズの搭載は、この問題を解決します。ポリキャピラリーは、小さなスポットに当てる拡大鏡のように、ほとんど全ての放射エネルギーを小さい点に集中させるグラスファイバーの束です。このようなX線光学系部品は、世界で2社しか製造していません。Fischerは、そのうちの1社です!

検出器

最後の重要な構成要素は、検出器です。そして、それは、蛍光放射線を捉えるパーツです。このパーツは、3つのタイプがあります。

 

比例計数管(PC)は、検出面積が広いため高いカウントレートが得られます。それは、小さい測定スポットでより厚い層の測定に適しています。ただし、特に軽元素に対しては、比較的低いエネルギー分解能であり、検出感度を限定的です。したがって、汎用性の高い一般的な測定タスクに適しています。

シリコンPINダイオードは、小さな測定エリアに対しては、PC(比例計数管)よりも高い分解能を有した検出器です。小さな測定スポットに対する素材分析および膜厚測定に適していますが、比較的長い測定時間を必要とします。

XRF測定装置で最も高精度なシリコン・ドリフト検出器(SDD)があります。このタイプの検出器は優れたエネルギー分解能を有しており、微量元素や軽元素の測定に優れています。そのうえ、そのような装置はナノメートルレンジの膜厚測定や複雑な多層膜の評価をすることができます。

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